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川崎市認知症ネットワーク~孤立させず支援続け

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「認知症の人も一人の生活者として、堂々と生きていきたい!」。この思いの下に、家族会など川崎市内16の市民グループが、1996年に「川崎市認知症ネットワーク」〈柿沼規子代表(74)(=写真右)〉を発足した。
「孤立させない」「認知症を理解して見守り応援する人を増やす」活動を20年以上続けている。家族だけで悩みや困り事を抱え込まず、社会とつなぐことが認知症者と介護する家族の支えになる。同ネットワークは発足時から「暮らしの目線」で地域に認知症への理解を広めてきた。
活動の一つ、認知症啓発寸劇「劇団SOS」の出演者は介護の体験者たち。認知症の人や家族の心理、対応の仕方を分りやすく演じる。男性が悩みを語りやすいようにと「男性介護者の集い」も開いている。
徘徊(はいかい)などで行方不明になった時の不安な体験や、病状の進行で変わってゆく介護生活にどのように向き合うかなど、認知症介護者家族の悩みは深い。地域の隣人たちが、認知症を理解し、見守り、サポートしてくれることを願い、「認知症サポーター養成講座」の講師も派遣している。
柿沼代表は「地域でお互いさまの心が広まり、認知症の人と家族へ手を差し伸べてくれることが、超高齢社会での希望になります」と語る。
(2018年6月23日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)

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