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「心に星を」市民プロジェクト~「優しさの種」をまく
「大人が子どもたちに優しさの種をまき、さまざまな個性を受け入れる心を共に育みたい」。「心に星を」市民プロジェクト(矢澤耕一代表)は、この思いを演劇やイベントを通して伝えていきたいと2016年に誕生した。現在15人で活動している。
10月21日、同プロジェクトが運営する市民演劇「大切な星を心にひとつ」が、川崎市麻生区の新百合トゥエンティワンホールで上演される。
脚本・演出は副代表の成澤(なりさわ)布美子さん(52)(=写真右)。脚本を書くきっかけは、特別支援学校の元教諭、山元加津子さんが麻生区細山の川崎授産学園で講演会を行なった時のこと。司会を担当した成澤さんは、重い話にもかかわらず、会場の参加者たちが聞き終わった後に笑顔で拍手を送る姿に感動したという。
「さまざまな個性があることを伝え、人が笑顔になれるような脚本を書きたい」と、同学園の施設を利用する障害者と共に働きながら取材を重ねた。そこで、障害のある子どもを育てる家族の思いを知り、約2年間かけて脚本を書き上げた。
上演に向けて、練習する女子大生(18)は「たくさんの方に見ていただきたい。愛理(主人公)の気持ちが届くように丁寧に演じたい」と話す。成澤さんは、「子どもたちと一緒に脚本を作り、学校で上演ができたら」と優しさの種の成長を見守り続ける。
(2017年9月23日 神奈川新聞掲載 市民記者・安達朝子)