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「チーム・パーキンソン」~心の重荷 軽くしたい~
「同じ苦しみを持つ仲間と話し合い、支え合いたい。社会との接点を広げたい」。こう願うパーキンソン病を患う人たちが「チーム・パーキンソン」(中原区)をつくった。毎月第1土曜日に集まり心を開いたおしゃべりで孤立から抜け出そうとしている。
この病は、手の震え、筋肉のこわばり、動作の緩慢、姿勢保持の困難などが生じる。治療法がない厚労省指定の難病で、薬による対処療法を行うしかない。代表の荻原淳さん(50)も薬の副作用で自制できない不規則で激しい手足や首の揺れが続く。揺れで買い物代金がばらまかれたとき、後ろに舌打つ音を聞いた。しかし胸中は「並ぶ人に申し訳ない」。
荻原さんは「同じ苦しみの時間を刻んでいる人は多い。みんなで集まれば背負った重荷が軽くなるはず」と積極的に動いた。医療関係者が手を差し伸べる、笑いヨガの先生が支援する、専修大学の学生が「パーキンソン病のPR映像」作りに協力するなど、踏み出したことが出会いを広げている。
メンバー(=写真)はいう。「ここに集まれることが心のよりどころです」。「同じ苦しみと向き合う一人一人が欠かせない存在という『気づき』をベースにしたチームを目指し、新しい仲間を増やしたい」。会合の準備、片付け、移送を手伝うボランティアを求めている。
(2016年2月20日 神奈川新聞掲載 市民記者 小島博記)