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就学就労支援フリッズ~不登校の親子ら支え

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「勉強は自分を守り生き抜いていくためのもの。今、逆に牙をそぎ、個性を奪う結果になっている」と就学就労支援フリッズの大谷俊代表(36)は唱える。
大谷さんは大学院博士後期課程卒業後も学者を目指してきた。日本能力開発推進協会の心理カウンセラーでもある。下町色が濃い中原区新丸子で塾講師として働くうち、「自分の汚さを隠さず自由に生きる」子どもたちに出会い、「研究ではこういう興奮は味わえない」というほど、競争社会の大学では見えなかった世界を見た。学者への道をやめ、困難を抱える子どもたちを理解しながら支援に乗り出そうと、2015年に団体を設立した。
中でも困っているのは不登校の子どもや保護者。そこで、ゲームをしたり、お菓子を食べたり、何でもでき、仲間づくりの場となる「小さな秘密基地」を開いた。一緒に遊びながら勉強や進路相談にも応じるようにしている(=写真)。「どうせオール1だけど、学校で人生が決められるのはつらいね」と子どもは本音をぶつける。解決に向けて、苦しい状況に置かれている親との対話にも力を入れる。
「不登校は問題だと思っていない。学校は行くものだというあり方への反抗だ。勇気のある行動と理解してあげることも必要だろう」と大谷さんは語る。
(2016年6月18日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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