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工芸作家 ケン・木村さん~瓶の中に広がる世界

ボトル作品を手に持つ木村さんの写真
工芸作家のケン・木村さんは、瓶を使ったボトル・イン・アート=写真=を40年間作り続けている。瓶の中の小さな世界。このアートの中で一番代表的なのがボトルシップである。瓶の口元から各部分を入れて、針金やボンドで組み立て、豪華客船やヨットを完成させていく。
このボトルシップとの出合いは雑誌だった。船が大好きだったこともあり趣味で作り始めた。25年前に市内へ来てからは、自営業の傍ら作品を店に飾り、欲しい人に譲ったりもしていた。3年前には川崎市美術展の工芸部門で入賞も。
趣味の船旅では、乗った船や、目に残る風景も作品にし、船長さんやその旅先でお世話になった人々にプレゼントしてきた。被災地には、震災前の活気を取り戻してほしいとの願いを込めて、三陸鉄道の風景などを瓶の中でよみがえらせ、送った。
保育園で一緒に楽しみながら工作を教えているケンさん、道を歩けば「あっ、ケンちゃん先生だ」と子どもたちから声を掛けられることもある。
他にも、ペーパークラフト作品を市内の教会に寄付したり、親子教室でステンド画などを教えたりするという活動もしている。「皆さんからの感謝の言葉に、作る意欲がより一層湧いてきます。将来、自分の技術を若い人に教えていきたいです」。
問合せは木村さん電話044(740)9887。
(2013年12月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・町田香子)

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