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朗読ボランティアグループひいらぎ~ぬくもりの声のたより
「白杖と 今日も道連れ 北身へ」。朗読ボランティアグループひいらぎの20周年(2009年)に利用者が寄せた句である。ひいらぎは、視覚障害者のための対面朗読や録音テープ作りを23年続けている。毎週土曜日、川崎市北部身体障害者福祉会館(北身館)で活動している。
声のたより「こんにちは ひいらぎ」のテープは、会の活動4年目に10人へ届けることから始まった。以来、中断することなく、身近な話題を90分に編集して、年に10回約100人の利用者へ届けるまで広がっている。「ひとのために始めたボランティアで救われたのは自分の心」という人たちが活動している。
利用者と会員がふれあう交流会が年に2回。新年交流会と野外交流会。利用者にとって外出の機会となる待ち遠しいイベントである。「何人もの声で録音されているテープは、にぎやかさを感じられていい」などの声もふれあいの中でこそ聞かれる。
3月末に神谷和子さんから会長を受け継いだ岡本暢子さん=写真=は「活動を23年続けてここまで育てた神谷さんの実績は大きいです。使い慣れたテープからCDへのデジタル化対応もこの先にありますが、活動を長く続けていきたい」という。
「ひいらぎの ぬくもり届く うれしい日」利用者の気持ちが届く。
(2012年4月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)