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川崎多摩川流域市民学会~市民の視点課題を解決

見学会の様子
多摩川は、春には推定100万匹のアユが遡上(そじょう)し、流域に数百万人が暮らす中、憩いと安らぎの場を与えている。
1970年代の初め、多摩川は洗剤の泡が飛ぶほど汚染され、流域で自然保護活動が全国に先駆けて始まった。住民と行政の対立構造からやがて協力が生まれ、下水道が整備され、1997年に河川法が改正され両者の対話を促進した。
その中から、構想4年を経た一昨年、縦割り行政や専門領域を超えた市民による第1回学会が、京浜河川事務所の後援と企業の助成を得て実現した。昨年10月と今年2月には第2回学会が市内で開催され、船上河口見学会=写真=、河口の歴史と散策地点の紹介、水質課題や干潟保護問題などの報告や討議会が行われた。
「課題を見つけ解決するには時間がかかるが、市民と行政と専門家をつなげる接着剤の役目ができれば。行政だけでは解決できない大事な視点を提供できる」と長谷川博之実行委員長(54)は語る。「川とまちづくりについて壮大な思いを描ける学会にしたい」と夢は広がる。
(2009年3月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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