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かわさき芸術倶楽部~平和の祈り 合唱に乗せ
8月21日、川崎から文化と芸術を発信したいという「かわさき芸術倶楽部」(佐藤征一郎代表)の願いが、ミューザ川崎シンフォニーホールでのプロ・アマ総勢251人の公演を実現する。
「本物のゾウが見たい。おもちゃもお菓子も我慢して、そんなみんなの夢をどうぞかなえて」と、子どもたちは園長に訴える。合唱組曲「ぞうれっしゃがやってきた」の一こまだ=写真=。戦争中、軍は動物を殺すよう動物園に命令。
軍規違反を承知で名古屋東山動物園だけがゾウを最後まで守り抜いた。戦後、ゾウを見たいという子どもたちが、名古屋行きの臨時ゾウ列車を全国に走らせた。実話から「子どもたちに戦争の愚かさを伝え、平和を愛する心を育てよう」と作られたものだ。
チャリティー・コンサートのテーマは「平和への祈り」。全編「なむあみだぶつ」という祈りの言葉だけで構成する50人の男性合唱「念佛」を幕開けに、前段の合唱組曲、プロのソリストへと歌い継ぐ。「市民や子どもたちに、人や動物、平和を愛する心を感じてほしい」と制作担当の佐藤元子さん(75)は語る。
(2010年8月14日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)