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おはなし会グループ「ラッコ」~笑顔のために読み続け
JR川崎駅から徒歩3分。繁華街やオフィスビルに囲まれ、若者やビジネスマンが多く、おおよそ子どもの姿など見られそうにない地域にある「市立川崎図書館」。
しかし、ここでも親子がおはなし会を楽しみにやって来る。「ラッコ」は毎月第2土曜日の午後2時半から、絵本だけでなく、パペット人形や手遊びなどを織り交ぜて子どもたちをお話の世界へと誘う。持丸一惠(かずえ)さんはこの活動を続けて11年になる。立ち上げ当初は数人のメンバーがいたが、今続けているのは途中から賛同した長島富志枝さんだけになった。
この日は小さなクリスマス会=写真=。パペット人形の登場に子どもたちの目がぱっと輝く。折り紙のサンタクロースや、小さなプレゼントに思わず笑顔の親子。
しかし図書館では事前におはなし会の内容を利用者にチラシで知らせるため、読み手はなかなか欠席できないという事情もある。簡単に代役を立てられない少人数での活動は負担も大きい。
「それでも続けていく力のもとは何ですか」。そんな問い掛けに持丸さんは笑顔でひと言「絵本と子どもが好きだからです」とだけ答えた。
(2007年1月13日 神奈川新聞掲載 市民記者・佐川麻理子)