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登戸研究所保存の会~平和考える歴史遺産へ

見学会の様子
明治大学生田キャンパス内に高さ約3㍍の動物慰霊碑=写真=がある。周辺11万坪(約36万平方㍍)に昔も今もほとんど知られていない、1000人が働く秘密戦研究所があった。建てられたのは1943(昭和18)年3月。「実験動物の名目だが、多くの所員に知られていなかったことやその大きさから、中国大陸での人体実験の鎮魂碑ではないか?」という。
一昨年10月、このような戦争遺跡を残そうと会が結成された。偽札を印刷していた木造建物が解体されるという話を聞いたからだ。9803人の署名を集め市議会で保存の請願をし、継続審議となった。大学は当時のコンクリート建物を資料館にする準備を進めている。
昨年9月から毎月見学会を開く。施設の歴史的な話を伝えるだけではなく、自由な研究活動、地元職員との恋愛や悲恋、陸軍の消火栓と米国の関係なども紹介。
「この歴史遺産と生田緑地を結び付け、市民団体や行政と一緒にまちづくりと平和を学び考える場にしたい」と森田忠正事務局長(63)は提唱する。
(2008年8月9日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)

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