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NPO法人川崎ダルク~仲間がいればこそ
「何でも相談でき、味方になってくれる友人を一人でもいいから作ってほしい」と語るのは、自身も薬物依存からの回復経験を持つ「川崎ダルク」の代表。同じ経験を持つスタッフや仲間と共に、薬物依存からの回復と自立を目指す団体だ=写真=。
川崎ダルクでは、日々、過去の経験を分かち合うためのグループミーティングをはじめ、多様なプログラムを行っている。このような活動を通し、少しずつ自分自身を受け止め、タフになり、新たな生き方を選ぶことができるようになっていくという。
意志や理性とは関係なく、一度記憶されてしまった脳の快感が、心のへこみや生きづらさなどと薬物を安易に結びつけてしまうのが依存症だ。しかし、薬物依存症は回復可能な病気だという。決して容易ではないその道のりを支えるのは、ありのままの自分を受け止めてくれる、本来繊細で優しい仲間たちだ。冒頭の言葉には続きがある。「そうであれば、引き返せる」。その言葉には、経験した者だからこその重さと温かさがあった。
(2008年12月20日 神奈川新聞掲載 市民記者・山本雅恵)