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NPO法人川崎市民石けんプラント~リサイクルで「安心」を
始まりは生活クラブ生協のせっけん運動だった。合成洗剤による皮膚の荒れや環境汚染を食い止めようと16年前、主婦7人が株式会社「川崎市民石けんプラント」を設立。学校給食の廃油(なたね油)から食器洗剤「きなりっこ」=写真=を作り、学校向けに販売する試みを始め、地域の支持を得た。この活動を市民をもっと巻き込む形でできないかと2005年11月、特定非営利活動法人(NPO法人)に改組した。
リサイクルせっけんの特徴は環境への負担が少ないことだ。せっけんかすは微生物によって分解されるため生態系にも良い。また、廃油を有効利用するからごみの減量にもつながる。自分たちの生活にかかわるからこそ、リサイクルとせっけんの普及の両方から子孫や地球を考えたい。「地球に資源が還(かえ)るのは植物だけ。せっけんは地球と体に優しいんです」。その理解が大きな「安心」につながる、と薄木かよ子理事長は言う。
地域の人たちとイベントを企画できるように共育センターをつくった。市内の環境・せっけん運動グループと連携して地域全体を循環型に変えていく。「新しい力で気持ちよく住みましょう」。主婦たちの思いだ。
(2006年1月7日 神奈川新聞掲載 市民記者・三木規伊)