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子どもの詩吟ボランティア~大きな声で気持ちよく
「ひがしのそらに おひさまのぼり おうちのまどから にっこり のぞく」
かわいい小学生の合唱が集会室から響いてくる。今年の夏から子どものための「詩吟を楽しむ会」が、東菅小学校わくわくプラザで行われている。詩吟といっても、おなじみの「鞭声(べんせい)粛々・・・」ではない。子どもたちに詩吟を童話で聞かせようとユニークな試みに取り組んでいる人がいる。多摩区寺尾台に住む斉藤節子さん=写真=だ。
「娘2人も、学童クラブでは菅こどもセンターにお世話になりました。今度は自分が何かお役に立ちたいと思いました」。詩吟歴20年のベテランの斉藤さんは、童話「大きなかぶ」も昔話「一休さん」も朗々たる詩吟に大変身させる。
会では、その日集まった子どもの様子で曲や音程を調整する。最初はなじみがなく、子どもにとって「ヘンな暗い歌」だった詩吟も繰り返しうたうと、「大声が出せる気持ちよい歌」になってきた。その楽しさから、朗読や人前での話し方に自信が持てるようになり、あいさつも大きな声になる。また、童話から漢詩や和歌の詩吟に移ると、日本の歴史にも興味を持つ子もいるという。
(2006年12月2日 神奈川新聞掲載 市民記者・町田香子)