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U50   第30回 中村ふみよさん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

中村ふみよ さんプロフィール

中村ふみよさん

「Vege&Art Fes」実行委員長
「ふらっと新百合ヶ丘」代表
麻生区在住

「Vege&Art Fes」とは

中村ふみよさん

元々は、セミナーで会った起業家ママたちと一緒に地域密着型のイベントを開いてみたいと、2014年12月に発足したのがきっかけです。「美味しくてもあまり知られていない地元の「川崎の野菜」を広めること」をモットーに、子どもを主役に大人も楽しめるイベントにからめて、地域を盛り上げようという構想でスタートしました。
また、最大の目的は「参加した人々の個性豊かな交流の場を広げる」ことでした。

活動の変遷

農園の野菜

2015年8月、商店街のオーナーも参加して第1回のフェスを開きました。
会場ではワークショップや野菜の販売に力を入れてきたのですが、回数をこなしていくと次へのステップが見えてきました。
直に農家の人々の声を聞くと「もっと応援したい!」という気持ちが溢れ、生産者の人たちとのコラボイベントを開きたくなりました。企画を練り、2017年3月に「ふらっと新百合ヶ丘」というコミュニティーを立ち上げました。ここでは、竹林が多い麻生区の特色を生かし、農家の人のアドバイスを受けながら、竹細工のワークショップ、夏野菜のハンコでの絵画制作やナスや玉ねぎの皮からの布染めでTシャツ作りなどもしました。

野菜畑で集合写真

地元の農家を地域住民に知ってもらうためのイベントでしたが、農園ファンも多くなりました。これらの活動は、やがて2018年5月、麻生区金程(かなほど)で開く「カナドコロつながる朝市」まで広がりました。この朝市は「美味しいのに形が規格外で商品にならない野菜」を自分たちで売ったり、一緒に料理をして食べたりと、地域の輪が一層に広がりました。
今年は、残念ながらコロナ禍であらゆるイベントが中止や延期となりました。それでも自粛期間中の5月には、オンラインでの活動を思い立ち、さっそく行動に移しました。川崎の野菜を知る動画の配信や、オンライン決済の野菜の販売などです。
私もできる限りのことをしようと、自家用車に5、6軒分の注文野菜を積み込み、ナビを使って各戸に宅配も担当しました。Zoomを使った親子が参加できるオンラインステージ「アマビエ エイエイオー」は皆さんから大好評でした。私も親子で参加しましたが、楽しかったですよ。

活動を通して思うこと

野菜バッグをもった集合写真

6年前に活動を立ち上げたときは、かわさき市民活動センターの存在も知らず、孤軍奮闘でした。学生時代に経験したデザインや印刷会社のバイトの勘を頼りに突き進んできましたが、もしあの時期にセンターの存在を知っていれば、もっと苦労せずに済んだかなと思うこともあります。
「何か活動を始めたい」と思う人がいたら、「わからないことがあったら、まずセンターに聞いてみて!」と言いたいですね。また、活動中に壁にぶつかっても、とりあえずは諦めないで続けてみてください。続けていると見えてくるものが出てきます。立ち上げの苦労はあっても、色々な人との出会いで解決策が見つかることもあります。
「これがあったらいいな」と思うことはまず、やってみることです。私は出会った人のなかで自分と同じ想いのある人には声をかけ、仲間になってもらいました。活動は「誰とやるか!」が1番のポイントです。活動の第1歩は小さくてもよいのです。まずは仲間探しです。それには、普段から人との出会いを大切にしてください。
活動を通して自分が変わったなと思うことは、活動の全体像を見据えることにより、物事の適切な采配というものがわかってきたことです。

これからの展望

つなぐ

これから、やりたいことはまだまだ、たくさんあります(笑)。
特に2つにターゲットを絞っています。
まずは、麻生区で多世代交流の場をもっと広めたいですね。祖父母と暮らしてない私の子どもたちは、地元の「おじいちゃま、おばあちゃま」が大好きで、手を繋いだりしています。子どもはシニアから知恵をいだだき、シニアは子どもから元気をもらっていただきたいです。
もう1つは、子ども記者による、しんゆり商店街の取材で新聞を作ることです。子どもの視点で地元のお店のオーナーにダイレクトに質問をして記事に書き上げることは、子どもが自分の街を好きになるきっかけにもなります。この2つは、住みやすい優しい麻生の街に繋がると思っています。
毎月第二水曜は、小田急多摩線栗平駅近くの会場で多世代交流の場のイベント「ふらっとリビング」(麻生区と協働)を開催しています。次回は11月11日、12月9日です。どうぞ足をお運びください。

お問い合わせ

Vege&Art Fes
中村ふみよさん
vegeandart@gmail.com

2020年9月29日取材 レポーター 町田香子

次回のエースは「多摩区コミュニティーハウスMUKU」代表の假屋恵子さんです。

「多摩区コミュニティーハウスMUKU」代表の假屋恵子さんへ一言

中村ふみよさん

温かなMUKUという場所を作られてから、その場には文字通り温かな人が集まる無垢な居場所となっています。これからも沢山の方の大切な居場所として、応援しています。

バトンを受け継いで 中村ふみよ さんへ一言

かりやけいこさん写真

3人の子育てに追われながらも積極的に活動に取り組む中村さん、たくさんのお仲間から私を選んでバトンを渡してくださり、ありがとうございました!
共通の友人が「MUKU」に繋いでくださったご縁ですが、これからもよろしくお願いいたします。

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業