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ジェンクロス・カワサキ ジェンダーを語ろう
「ジェンクロス・カワサキ」は川崎市内で、世代を超えてジェンダー平等や人権について考える場づくりに取り組んでいる。ジェンダーとは、生物学的な性に対して社会的・文化的に作られる性別を指す。
代表の岡田恵利子さん(40)は、ジェンダー平等が進んだデンマークに留学した経験があり、「日本は遅れている」と痛感した。
「性別役割的な差別に気付かず、周囲の環境で幼少期から常識として刷り込まれるのがジェンダー。私も留学前は全く疑問を持ちませんでした」と岡田さん。ジェンダーにとらわれない社会をこれからの世代がつくっていかなければと、帰国後に交流サイト(SNS)で仲間を募った。2021年に3人で団体を設立し、現在は8人で活動している。
日常に潜むジェンダーを「もや虫」と名づけ、「ジェンダーもやもや発見」というカードを制作=写真左下。子どもの工作からイラスト化されたもや虫に、「『男性/女性向け商品』好みを勝手に決めないで」などとメンバーが考案したひと言を添えた。裏には考えるためのヒントを記し、楽しみながら自らの偏見や無意識の差別に気づく仕掛けを工夫した。
昨年11月には中原区で「もや虫退治の川柳を作る」イベントを開催=写真。「楽しく理解が深められた」と好評だった。教育機関へのカード配布を検討中だ。
問い合わせはメール(genxross@niacari.jp)で。
(2023年1月26日 神奈川新聞掲載 市民記者・中島裕子)