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U50   第29回 丸山佑樹さん

アンダー50として、2018年から2024年3月まで、
50才未満の若手市民活動家へインタビューを重ねてきました。
「活動を始めたきっかけや思い」など、
62名それぞれの軌跡が
多くの方々へのエールになるよう願っています。

丸山佑樹 さんプロフィール

丸山佑樹さん

ネイバーフッドカフェ「TETO-TEO」(テトテヲ)主宰
共創型シェアマーケット「Nokuchi-Lab.」ノクチラボ主宰
街づくり会社 ten.inc代表
高津区在住

ネイバーフッドカフェ「TETO-TEO」(テトテヲ)設立

丸山佑樹さん

きっかけは「コンパクトな街創り」に興味を持ったことです。
大学時代に仲間達と面白い場所や空間を活かすスペース運用企業を立ち上げ、都内を中心に飲食店の店舗展開や音楽関係の会社の創業メンバーとして活動していました。 
12年目に会社を抜け、国内外の様々な地を転々と旅をしながら各地の街と人々のローカルカルチャーに触れ、中心街から少しそれたローカルな街こそ、独自の街づくりの文化を持っていると魅力を感じました。「すでに出来上がった街ではなく、発展途上の小さな街でそれを仲間たちと作り上げていく魅力」を肌で感じたのです。それが今の自分の足場となりました。

ネイバーフッドカフェ「TETO-TEO」(テトテヲ)店内

そのコミュニティづくり構想とマッチしたのが「溝の口」です。意外にも農業が盛んな街にも関わらず、地元産の野菜を使う個性的で魅力的な飲食店が少ない。そこで、生産者の「想い」を込めた安全安心な「食」を提供するネイバーフッドカフェの構想を立てたのです。
「共に創り、共に生きる」をコンセプトに、店名もまさに「手と手を合わせる」という語呂から「TETO-TEO」・テトテヲと名付け、ネイバーフッドカフェという地域定着型カフェとして、出発しました。

地元農家とコラボするマルシェイベント

カフェの開業後、地元農家とコラボするマルシェイベント「高津さんの市」「農園フェス」「Vege&Artフェス」などへ積極的に関わっています。大山街道のアクションフォーラム委員としても地域イベントの企画を練っています。
地域の連携と人々の絆を大切に、ライフスタイル発信型飲食店としても根を張り、今年で4年目を迎えます。地域と住民のコミュニティカフェの走りとして試行錯誤しながらも多くの人に支えられ、街の必要な機能として重宝がられています。今では「溝の口」を選んだことが間違いでなかったと確信しています。

ノクチラボ発のコロナ支援

共創型シェアマーケット・ノクチラボ

2019年11月に溝の口駅近くに飲食店や焼き菓子店、貸店舗など複数店舗が一つの空間を共有する「共創型シェアマーケット・ノクチラボ」を開業しました。
基本的なコンセプト「共に創り、共に生きる」は、カフェ「TETO-TEO」の理念の延長です。空きスペースを運用し何店舗かでシェアすることを考え、クラウドファンディングで呼びかけました。賛同の声も多く、個人で単独のお店を持つことが難しいからこそ、魅力ある店舗を集め一つの「場」を作り、こだわりを大切にした個性豊かな集合体になることで相乗効果を発揮し、溝の口の新たな魅力に繋がると思いました。街づくりには「量」より「質」、「個」よりも「連携」が大切です。

コロナ対策の緊急事態宣言の影響はあまり受けませんでしたが、街の飲食店はみんな悲鳴をけあげており、ノクチラボとして困っている店舗を助けたいとの思いから、「MGMP」(みんなでがんばろう溝の口プロジェクト)と称して色々な案を出し合い活動を開始しました。

みんなでがんばろう川崎プロジェクト

さらに現状に困っているミュージッシャンにスポットを当て、溝の口に留まらず川崎市内全体にエリアを広げ、プロジェクト名も「MGKP」(みんなでがんばろう川崎プロジェクト)にシフトアップしました。
飲食店とミュージシャンの共創企画として、音楽イベントをYouTubeにて動画配信、無料公開と次々と企画が決まり、またクラウドファンディングを募ったところ、目標額を達成し、このライブイベントの配信後にはたくさんの視聴者から「いいね」と反応があり大変好評でした。これからも月1回ミュージッシャンを呼んでの開催を企画しています。

最後にメッセージを

光栄なことに、昨年は「川崎市の空き店舗活用アワード事業」の中で、地域を盛り上げている店舗に送られる大賞を受賞しました。毎日、淡々と自分たちができる事をしていただけですが、大賞をいただけたのは、いつの間にか周りの方々に活動が認められたのだなという気持ちです。これからも自分の興味のあること、やってみたいこと、それが街の発展に関係することなら、どんどん突き進んでいきたいです。「共創」や「共生」はこれからの時代のキーワードでもあると思います。

若い人へのアドバイスは、「迷っているくらいならとりあえずやってみれば?」といつも言っています。若い子から話を聞いてほしいと相談に乗ることも多いのですが、プランばかりが頭にあって、何も手をつけてない人が多いです。私などは、構想をある程度描いたら、準備よりも先に行動開始です(笑)。

おかげさまで、「TETO-TEO」も4年目に突入、他にも色々と計画中ですのでどうぞお楽しみに!そして、ぜひとも、お立ち寄りください!

お問い合わせ

丸山佑樹さん
maru@ten-co.jp

2020年8月21日取材 
レポーター 町田香子

次回のエースは「Vege&Artフェス」代表の中村ふみよさんです。

「Vege&Artフェス」代表の中村ふみよさんへ一言

丸山佑樹さん

Vege&Artをはじめ、各種イベントで絡むことが多くありました。今後も何か面白いことが出来たらと思っていますので一緒に何か企てていきましょう!

バトンを受け継いで 丸山佑樹 さんへ一言

中村ふみよさん

「Vege&Art Fes(ベジフェス)」や「農園フェス」に出店していただいたご縁です。お店の経営者でありながら、まちづくりの視点をお持ちです。新しいことにどんどん挑戦し、周りの人たちをワクワクさせる方です!飲食からまちづくりを考えている人は、ぜひ丸山さんに会いにいってほしいですね。

(C) 2022 公益財団法人かわさき市民活動センター 
市民活動推進事業